ネリー・コルダのスイング
2024/03/01更新
オリンピックで金メダルを獲ったネリー・コルダのスイングを紹介します。
ネリー・コルダのスイング
ネリー・コルダのスイングの特徴としては、深い捻転から生まれる強い捻じれ戻りと、股関節を回旋させて骨盤を縦に動かして、反力を活かしてる点です。とくに、深い捻転に関しては、トップでは右肩が深く回転しすぎて、背中が捲れるくらいの捻転となってます。
また、前傾姿勢を保って、肩を縦回転させるために必要となるサイドベント(腹斜筋)が柔軟でありながら強いので、身体全体の捻じれをスイングパワーに活かすことができてます。
ダウンスイングでクラブを寝かせてくるシャローとか、そういった動きはありませんが、深い捻転(捻じれ)を活かしたシンプルでベーシックなスイングです。
身体の捻転、上半身と下半身の捻転差を活かしたスイングです。
ローリー・マキロイに似たスイングです。
アドレス
ボールに対して真っすぐに立てています。
アドレスからテイクバック
右側に体重を乗せながらテイクバックをしますが、右脚が微動にしません。まったく動かさないので、捻じれのパワーを蓄積することができます。
トップ
ネリー・コルダの特徴でもある深い捻転がわかります。とくに右肩が深く回ってますし、背中がめくれるくらいの捻転となってます。背筋、胸筋など全ての筋肉に緊張を持たせて、強いパワーで打てるスイングです。これは、ローリー・マキロイに似てます。
また、捻転が深いだけではなく、下半身は殆ど動かしてないので、上半身と下半身の捻転差が大きくなり、強烈なスイングパワーをつくり出します。
トップからダウンスイング
バンプさせて飛球線に向けて体重を移動させながら、左脚を踏み込んでいきます。
このときに、捻じれた上半身(背筋・腹斜筋など)と下半身が引っ張りあって強いパワーを作り出します。
ハーフウェイダウンからインパクト
ダウンスイングから殆ど下半身が動いてません。上半身の捻じれをいっきに解放して、下半身に引っ張られていきます。この時には、右肘が引き付けられて、手元が身体近くを通ろうとし、かなりインサイドから打ててます。
手元が身体近く通りますので、クラブヘッドとの回転差を作ることができて、これがヘッドスピードとなり、ドライバーヘッドを加速させることができます。
インパクト
ハンドファーストでインパクトしてます。ハンドファーストで打つことで、ボール手前でクラブヘッドをスクエアに戻しやすくなり、ボールをしっかりと捕まえて、叩けるので飛ばせます。また、インパクトにかけては飛球線に向けて右手を押し込むように伸ばそうとしており、かなり右手で叩いてる打ち方です。
また、インパクトでは踏み込んだ左脚を伸ばして、ジャンプするかのように股関節を使って、骨盤を切り上げてます。これにより、クラブヘッドが一気に加速して、強いインパクトで打てます。ジャンプするというよりは、左脚の踏み込みによる反力を使ってます。が、原理としては両脚で挟み込む内転筋の強さによりエネルギーが上方に向かってます。
日本のゴルフスイングでいうところの腰を切るという動作に近いです。
フォロースルー
クラブを飛球線に向けて放り投げるようにフォロースルーを作ってます。インパクトからフォローにかけての左肘に引付がとても上手いです。左肘が抜けないように、左脇を締めつつ、フォロースルーを作ってます。
フィニッシュ
しっかりとフィニッシュまで振り切ってます。
ネリー・コルダの飛距離など計算
LPGA TOUR のサイトに平均飛距離が記載されてました。その数字が、約268.97ヤードです。
ヘッドスピードは別のサイトに約103mphと紹介されてましたので、これをメートル毎秒に変換すると 約46.04m/s となります。
ミート率が判らないのですが、LPGA TOUR の平均ミート率が1.48とのことで、1.48を使うことにして、ボールスピードを計算すると以下の通りとなります。
- ミート率:1.48
- ドライビングディスタンス:268.97ヤード
- クラブヘッドスピード:46.04m/s
- ボールスピード:68.13m/s
ネリー・コルダのセッティング
ネリー・コルダはもともとスイングでボールを捕まえられるタイプですが、使用するドライバーはドローバイアスの入ったモデルを好んで使ってます。テーラーメイド ステルス2 HD ドライバーを使用してます。
ヘッドはドローバイアスの入った捕まり系だけどシャフトはVENTUSなどの手元側にキックポイントのあるシャフト使用して見たり、ヴァンキッシュを使用してみたりと色々と模索しつつ幾つかのシャフトを使用してます。シャフトの微妙な動きを抑えて、しっかりと捕まえたいのだろうと思います。
ネリー・コルダがドローバイアスにこだわる理由:「ステルス2 HD ドライバー」を使用する背景
ネリー・コルダのスイングを真似する
ネリー・コルダのスイングを真似するには、深い捻転と微動だにしない強い下半身が必要となりますが、しっかり捻転することを真似すれば、今以上にスイングパワーが強くなり飛ばせるようになります。捻転が深ければ、深いほど、捻じれのパワーを蓄積するために下半身のパワーも必要となりますので、脚力アップをすることも必要となります。
ネリー・コルダのスイングは、特殊なことをしてませんので、真似しやすいと思います。