止まるアイアン | 軟鉄鍛造 フォージドアイアン
2023/09/11 更新
飛び系アイアンが人気ですが、軟鉄鍛造アイアンで止まるアイアンも人気があります。こちらでは、止まるアイアン、軟鉄鍛造 フォージドアイアンを紹介します。
フォージド(鍛造)
フォージド(鍛造)、たまに英語表記で FORGEDとアイアンヘッドに記されてることもあります。鍛造は、まさしく文字通り、金属に熱を加えて、叩いたり、機械で圧力をかけて作られます。故に使用される素材は、軟鉄が主流となっており、軟鉄鍛造と呼ばれます。アイアンヘッドに軟鉄鍛造が使用されると、打感が柔らかく、とても心地よい打感です。
また、芯で打てたときの感触が判るようになると上級者と言えます。基本的に軟鉄鍛造アイアンは、適度なバックスピンを発生させることができるので、グリーンに止めやすくなります。
飛び系のアイアン(鋳造)
飛び系に多いのは、鋳造ですね。飛び系のアイアン全てが鋳造だとは言い切れませんが。飛び系のアイアンの特長として、フェースの弾きが強くて、弱いチカラでも、ボールを弾き飛ばしてくれるところだと思います。
フォージドアイアン(軟鉄鍛造)ならば、飛び系アイアンはステンレスを使用したアイアンヘッドが多いです。
そして、ストロングロフトとなっており、8番アイアンでも、従来の7番アイアンと6番アイアンの中間的なロフト角となっていることもあり、それだけで飛ばせます。飛距離不足の自分のゴルフを手助けしてくれているものの、低スピンなボールが打ちやすいので、グリーンで止め難いというのがデメリットとなります。
飛び系アイアン(飛ぶアイアン)2023年
ボールの止まり具合の違い
フォージドのアイアンと飛び系のアイアンでは、グリーンでのボールの止まり具合が全く違います。フォージドアイアンの方が、ボールを止めやすいです。最近のフォージドアイアンは、とてもよく考えて作られており、打ち方が悪くても、まずまずのバックスピン量が発生しやすくなっています。ですから、グリーンでボールを止めやすいです。
飛び系のアイアンは、スピンを発生させるというよりは、弾き飛ばしている感じが強いので、グリーンを捉えても、なかなかグリーンで止まってくれないことが多いです。
フォージドのアイアン(鍛造)ボールの止まり具合
ボールが1度弾んで、ほんの少しランが出る感じです。しっかりと打てない私でも、きちんとグリーン上にボールを置いておくことができます。お上手な人は、もっとバックスピンを掛けて、ピタリと止めることができると思いますし、バックスピンでボールを戻してくることもできます。
フォージド(鍛造)アイアンだけではなく、グリーンにボールを止めることを狙っているウェッジも鍛造で作られていることが多いです。フォージド(鍛造)の方が、ゴルフボールに適切なバックスピン量を発生させることができます。
飛び系のアイアン(鋳造)ボールの止まり具合
グリーンでボールが弾んでから、けっこうランが出ます。時には、グリーンをこぼれてしてまっていることもあります。飛ぶんですけどね、グリーンに置けないというのは、難しい3打目のアプローチが必要になることがありますから。
飛距離の差
フォージドのアイアンと飛び系のアイアンの飛距離差を考えると、当たり前のことながら、飛び系のアイアンの方が飛びます。飛ぶどころから、飛び系のアイアン8番とフォージドのアイアン6番の飛距離が同じくらいだったりすることもあります。ですから、フォージドのアイアンは飛ばないと思ってしまうのですが、実は飛ばないのではなくて、飛び系のアイアンが飛び過ぎていると言えます。
フォージドアイアンは飛ばすのではなく止めるという役割がありますし、7番アイアンのロフト角が34度というクラシカルロフトなアイアンもあります。ですので、飛ばないのではなくそもそもの役割が止めるアイアンだということです。
そもそもアイアンクラブは狙うクラブであり、止めるショットが求められます。ですから、飛距離を求めるよりは、確実にグリーンに止める、狙ったところにボールを置けるということが必要となります。
フォージドアイアンと飛び系アイアンの違い
軟鉄という素材で作られた、アイアンヘッドがゴルフボールに勢いよく衝突させ、フェース面のスコアラインやミーリングがゴルフボールとの強い摩擦を起こすこと、ゴルフボールにバックスピン量を発生させることができます。
飛び系アイアンの場合、フェース面で弾いて飛ばすので、バックスピン量が発生し難いです。むしろ低スピンで飛距離性能を追及してます。
フォージドアイアンと飛び系アイアンの違い・比較表です。
フォージドアイアン (軟鉄) |
バックスピン量が適切 | グリーンに止めやすい | 番手ごと適切な飛距離 |
飛び系アイアン (鋳造) |
低スピン | グリーンに止め難い | とても飛ぶ |
ボールをグリーンに止められたらスコアは良くなるのか?
グリーンにボールを止められたらスコアは良くなるのか? その答えは、スコアが良くなります。
グリーンにボールを止められるかどうかというのは、とても大きいです。グリーンをこぼしていたら、難しいアプローチが待っていることもあります。カップまで、少し距離があっても、グリーンに乗っていてくれた方が良いです。グリーンに止められるかどうかによって、ほんの少しですがスコアが変わってくるはずです。
グリーンに止められない=アプローチをする可能性がある
アプローチを必要とするのかどうかというのが、大きな差になってきます。グリーンをこぼした時には、けっこう難しいアプローチが残ることが多いんですよね。グリーンカラーの境目のラフからの寄せとか。この違いは大きいです。
ただ、グリーンにボールが止められれば、パーが獲れるとか、そういった甘いものではないんですけどね。
止まるアイアン・軟鉄鍛造アイアンの紹介
グリーンで止められるアイアン、軟鉄鍛造アイアンを紹介します。
最近では、軟鉄鍛造のアイアンが少なくなってきており、他の素材を使用した止まるアイアンもあり、こちらで紹介するアイアン全てが軟鉄鍛造ではありません。
テーラーメイド P790 アイアン(2023年)
NEW P790アイアンが登場しました!今回は番手ごとのアイアンの性能を引き出すための設計が取り入れられており、ロングアイアンとミドルアイアンに関しては、飛ばすことを追求してます。
そして、ショートアイアンに関してはグリーンに止められるような設計となってます。番手ごとそれぞれが性能を発揮してこそスコアがまとまりますし、それを実現したアイアンです。ボディは軟鉄鍛造、フェースはクロモリ鋼の鍛造となっており適切なスピンが入りやすくなってます。
P790アイアンは中空構造となっているためフェースの弾きが良いです。中空構造でも打感が良くなってますので打感に拘る人も扱えるアイアンです。7番アイアンのロフト角が30.5度で飛ばしやすいけど高弾道が打てる仕様となってます。
テーラーメイドの最新モデルのウェッジ、MG4 クローム ウェッジとの組み合わせで飛んで止まる、寄せられるセッティングが可能です。
タイトリスト T100S アイアン
T100アイアンよりもストロングロフトとなってるので T100S と名付けられました。ストロングロフトといっても7番アイアンで32度となりますので、ぶっ飛び系のアイアンではありません。どちらかと言えば各番手ごとの飛距離差を明確にして飛距離の段階を作りやすいロフト角となってます。
トゥ側とヒール側にタングステンウェイトが内蔵されており当たり負けし難い構造となってます。
タイトリストのタイトリストらしいフォージドアイアンです。ややストロングロフトとなってますので、7番アイアンのロフト角が32度となってます。それなりに飛びますが、ややバックスピン量が少な目となってますが、止まるボールを打てます。
クラシカルロフトに近い大きなロフト角となってますので、しっかりと高弾道が打てますし、適切なスピンを入れることができます。飛ばすことよりも狙って確実にボールを止めることを意識してるゴルファーに向いてるアイアンです。
ヘッドのフォルムが洗練されており、抜けの良さそうなナイスショットのイメージを与えてくれます。
飛ばすというよりは、狙って止めるアイアンです。
本間ゴルフ ツアーワールド TW757 Vx アイアン
本間ゴルフの優しく打てるツアー系アイアンです。シンプルなフォージドアイアンですが、ヘッドにタングステンウェイトを内蔵しており高慣性なヘッドとなってます。グースも強くありませんし、適度なヘッドサイズとなってますし、ヘッドの返りが良いのでボールが捕まりやすいです。ボールが捕まりやすいのでフェースにボールが乗ってる感触があり、とても打感が心地よいアイアンです。
7番アイアンのロフト角が30度となっており、フォージドアイアンながら飛び系アイアンの要素も兼ね備えてます。
ミズノ JPX921 フォージドアイアン
ミズノゴルフの中でも最高反発のフォージドアイアンとのことで、飛び系アイアンの要素を兼ね備えた、飛んで止まるアイアンです。打ち込んでも引っ掛かり難い、抜けの良いヘッドとなってます。構えてみても、スムーズに打てる良いイメージが湧いてきます。
7番アイアンのロフト角31度となってます。グリーンにしっかりとボールを止めらることもできますが、飛距離も追及してるアイアンです。飛んで止まるアイアンと言えます。ミズノのアイアンは、なかなか試打する機会が少ないかもしれませんが、とてもクオリティの高いアイアンです。コンパクトなヘッドで的確なインパクトで打てます。
ミズノ JPX921 フォージドアイアン
スリクソン ZX5 アイアン
7番アイアンのロフト角が31度。ボディは軟鉄(S20C)を使用してますが、フェース面はクロムバナジウム鋼となっており少し硬くて弾く感じがあります。飛ばせるけど適度なスピンが入って止まるというアイアンです。 洗練されたアイアンヘッドのフォルムは抜けが良く、適度にスピンが入って、飛ぶし、止まるボールが打てます。
構えてみるとヘッドが大きいのでフェース面も広く感じますのでナイスショットのイメージが湧いてきます。見た目よりも優しく打てるアイアンです。
キャロウェイ X FORGED STAR アイアン
ネーミング通り軟鉄鍛造(フォージド)のアイアンです。なかなかヘッドが大きいことと、ロフトが立ってるので、優しく打てるアイアンです。適度にスピンが入るので、飛ぶけど止まるを実現したアイアンと言えます。
キャロウェイらしさが表現されてるアイアンで、かなりの低重心となっており、ボールにコンタクトしやすく、スイートエリアも広くて、意外と優しく打てます。
飛距離と打感、スピンコントロールなど、とても完成度の高いアイアンです。
異素材ではなく、単一素材のシンプルなフォージドアイアンです。
ブリヂストン TourB JGR HF3 アイアン
ブリヂストン 2019年モデルのアイアンです。飛び系アイアンの要素とフォージドアイアンの要素が融合したアイアンです。飛ぶし、止まる、かなり強い武器となります。
フォージドでありながら、優しく打てるアイデアが盛り込まれており、ボールにコンタクトしやすいアイアンです。6番と7番だけが、ストロングロフト気味となっており、かなり飛ばせます。構えるとトップブレードは厚すぎず構えやすいのですが、バックフェースは個性的で好き嫌い分かれるかと思います。が、コスパも良いですし、性能も良く、品質も良いのでオススメできます。
フォーティーン IF-700 フォージドアイアン
フォーティーンの鍛造(フォージド)アイアンです。美しさと、優しさと、飛距離性能が融合したアイアンです。キャビティ構造の優しくてる要素と飛び性能の高い中空構造を融合して、鍛造(フォージド)だけど飛び系アイアンと同じくらいの飛距離性能を持ったアイアンです。試打会などでしか打てる機会がありませんが、かなり好感触のアイアンです。
飛ぶし、止まるし、左にいき難い、コントロールしやすいアイアンです。ただ、フェードを打とうとすると、スピンが掛かりすぎてしまって弾道が高過ぎてしまうことがありショートしやすい印象がありました。
飛ぶだけではなく、適切なバックスピンが掛かるので、止めやすく、狙いやすいアイアンです。
7番アイアンのロフト角が30度となってます。
Mizuno PRO 920(2020)
最近、ゴルフ場でも使ってる人を見かけるようになりました。優しく打てるというものの、やっぱり難しい面はあります。飛び性能も兼ね備えており、スイートエリアも広くて、優しく打てる軟鉄鍛造アイアンです。ミズノ MPシリーズと聞くと、難しそうなイメージがありますが、920アイアンは意外と優しく打てます。
岐阜県の養老で作られており、メイドインジャパンの信頼性と精密さを感じさせてくれるアイアンです。カスタム専用アイアンなので、フィッティングしてシャフトを合わせてから購入となります。
7番アイアンのロフト角は30度となってます。
タイトリスト VG3 アイアン(2018)
鍛造(フォージド)でありながら、飛び性能の高いアイアンといえば、タイトリストのVG3です。フォージドアイアンとは思えないほどにヘッドが大きくて、安心感を持って打つことができます。ソールにはタングステンウェイトが配置されており、低重心化が図られており、併せてボールがスッポ抜けない構造となってます。
ミスヒットに強く、飛ばせるアイアンではありませんが、縦距離の誤差が少なく、イメージ通りの距離感で狙っていけます。
更に飛距離を追及したい人は、VG3 アイアン TYPE-D というストロングモデルのアイアンもあります。
フォーティーン TC-560 FORGED アイアン(2018)
フェース面が肉薄化されており、軟鉄だけど弾きを感じるアイアンです。ヘッドが大きくて、打点がズレても大きなミスになり難くなってます。ややグースネックとなっており、適度にボールが捕まります。
素材はS45C軟鉄を使用してます。7番アイアンのロフト角が29度となっており、ストロングロフトの要素も取り入れており飛ばせて止まるアイアンです。
ポケットキャビティのような形状となってますのでソールにやや厚みがあり、ヘッドは大きい方です。かなり安心感を持って打っていけるアイアンです。
日々、精進
がんばります