昭和時代のゴルフスイングと飛距離と現代理論を比較
初版昭和49年のゴルフスイング理論書籍
初版昭和49年のゴルフスイング理論書籍がでてきました。
さすがに古すぎて、アマゾンで検索してもヒットしてきませんでした。
- タイトル:ドライバーショットの実践テクニック ゴルフ・飛ばすヒント
- 著者:中村順
- 指導:藤井正五
ドライバーショットの実践テクニック ゴルフ・飛ばすヒントという書籍です。
タイトル通り、ドライバーで飛ばすための理論が書き綴られています。
登場するプロゴルファーの名前は、中村寅吉さんとかジャンボ尾崎さんとかです。
時代を感じさせてくれます。
このなかで、とても興味深い話が書いてあり、ゴルファーのスイングと飛距離に関する過去と現代を比較することができますので、興味深い節を紹介していきます。
昭和49年のゴルフスイングに関して
昭和49年のゴルフスイングは、体重移動を行うゴルフスイングです。
この古い書籍に書かれているゴルフスイング理論は、体重移動をしっかりと行う 2軸スイングを推奨しています。テイクバックで右側に体重を移動して、左に体重移動をしながら打つというゴルフスイングです。体重移動をするので、頭が少しスウェーするのは、自然であると書いています。ヒールアップするのは、右側にしっかりと体重移動した証拠であると書かれています。
左1軸スイングが主流となりつつある昨今のゴルフスイング理論から見ると、少し古い感じがします。だが、ゴルフスイングの根底にあるものは変化していません。
昭和49年のゴルフスイング書籍が推奨していること
- 体重移動を行う2軸スイング
- スイング軸は背骨
- ヒールアップ推奨
- 左手・左腕主に使う
- スクエアグリップでスクエアに構える
- ツイスト・アップ打法
- 腰は壁にぶつける(バンプさせる)
- 右手で叩く
- スイートスポットで打つ
以上のような打ち方が紹介されています。昭和時代のゴルフスイングと現代的なゴルフスイング理論を比較してみると、色々な違いを見つけることができます。
現代のゴルフスイングと比較
昭和時代のゴルフスイングと現代のゴルフスイングを比較して、その違いというのは多くあります。
昭和時代のスイング | 現代のスイング |
体重移動を行う2軸スイング スイング軸は背骨 ヒールアップ推奨 左手・左腕主に使う スクエアグリップでスクエアに構える ツイスト・アップ打法 腰は壁にぶつける(バンプさせる) 右手で叩く スイートスポットで打つ |
体重移動あまりしない1軸スイング スイング軸は背骨 ヒールアップしない 左手・左腕主に使う 左手ストロング・右手ウィーク 上と下の捻転差をつくる あまりバンプさせない 右手で叩く スイートスポットで打つ |
現代のゴルフスイングの場合、ダウンスイングで手首のコックを保つとか、股関節のこと、右膝を送るなど意外と小難しい言葉が多いです。
昭和時代のゴルフスイングの場合、持つゴルフクラブが長くなったり、短くなったりすれば、ライ角が変わるので打ち方もフラットになったりアップライトになったりという変化はあるという紹介はあるものの、トップスイングでアップライトにするとか、ダウンスイングでフラットに寝かせてくるとか、小難しいことは登場しません。
昭和時代ということもあり、ゴルフスイングを分析する機器も発達してなかったということもあると思いますが、現代的なゴルフスイングよりもシンプルです。現代的なゴルフスイングは小難しいです。
以下、細かく紹介をしていきます。
左腰を壁にぶつける
ダウンスイングからインパクトにかけては、体重を左側に移動していきます。それを行うために腰を左側に移動させて、壁にぶつけるように、左腰を突っ込むと紹介されています。そのまま腰を回転すると、左腰がひけてしまうので注意をすることと書かれています。腰の平行移動をするということが紹介されています。
現代的なスイングでは、あまりみかけなくなった、バンプさせる動作を積極的に使うように紹介しています。このゴルフスイングの良し悪しは置いておき、バンプを強く入れた方が、非力なゴルファー、一般的なアマチュアゴルファーの場合、力強いインパクトが得られる打ち方だと思います。
人間の身体には重心があります。運動エネルギーを働かせたい方向に重心を移動させる必要があります。この予備動作がこそが、バンプとなります。ですから、ゴルフスイングにバンプは必要不可欠です。
ゴルフは左手のゲーム
左手、左腕を主として使う。右手は従というのがセオリーであると紹介されています。つまり、右手は余分なチカラが入ってしまうし、軌道が狂ってしまうことがあるので、使わないようにする。基本的に、左手・左腕を使ってゴルフスイングをするということです。
ツイスト・アップ
ツイスト・アップという打ち方が紹介されています。脚、腰、肩、腕、手という順番で運動連鎖が起きて、下半身から上に向かって巻き上げられるという考え方のゴルフスイングです。簡単にいってしまえば、下半身リードで打つということでしょうか。
そして、捻じって、捻じれて、最後には手首のスナップ(手首のコック)が解放されて飛ばすインパクトになるということです。ベタ足で、ボディーターンで、ヘッドローテーションを入れて打つという、ツイスト打法に似ているように感じました。
昭和49年からすでにツイスト・アップというゴルフスイングの概念があったということは初めて知りました。
ゴルファーのスイングと飛距離の過去と現代
結論から言いますと、過去も現代もあまり大きな変化がありません。
この書籍にこのように書かれています。
250ヤード飛ばせるパワーがありながら
実際は200ヤードしか飛ばせない
非力だから180ヤードしか飛ばせない
なんとなく、現代ゴルファーが悩んでいることと似てませんか?
というよりも、昭和49年も平成31年もあまり変化なさそうな感じがしますけど。当時と比較してゴルフクラブとゴルフボールは進化してきています。もちろん、ゴルフスイングも色々な理論が登場して、様々なゴルフスイング理論が構築されていますが、結局のところゴルファーの根本的な悩みは解決できてないように感じます。
ゴルフスイング理論が悪いのか?
これは、ゴルフクラブが悪いのか、ゴルフスイング理論が悪いのか、それとも時代が悪いのか、答えは出ているかと思います。自分が悪いだけであり、自分が進化してないだけなのかもしれません。
色々なゴルフスイング理論がありますし、最近はYouTubeとかでゴルフスイング理論を知ることができるようになったので、無駄に知識だけついてしまって、ゴルフスイング理論武装をしているものの、スコアがついてこないというような感じでしょうか。
日々、精進
がんばります