池田勇太のスイング分析 | 体重移動する2軸スイング
体重移動と2軸スイング
体重移動して、2軸のゴルフスイングといえば、池田勇太です。誰が見ても判りやすい体重移動をしっかりと行うゴルフスイングです。また、それだけではなく変則的なループスイングっぽくなっており、独特なスイングです。
2軸スイングはショットの精度が良くないと言われますが、池田勇太の場合は、ショットの精度は高いですし、実際に勝てています。なので、一般的に言われていることを鵜呑みにする必要はありません。また、自分の体格や骨格、筋力に合ったゴルフスイングを見つけることで、ショットの精度も高くなるはずです。
パワーの無いゴルファーは、池田勇太のような体重移動をさせて、全身の体重を乗せて打てた方が飛ばしやすくなるはずです。また、体重移動するということは、身体の重心を移動しますから、飛球線方向に向けて、スイングエネルギーを解放していくことができます。
体重移動をする、2軸スイングというのは、緩やかな円弧を描くスイングとなります。払い打ちのようなイメージでしょうか。なので、ドライバーショットの場合は、アッパーブローで打ちやすくなり、低スピンで高い打ち出し角度で打ちやすくなります。アイアンの方は、アイアンクラブを鋭角に入れ難くなります。どちらかというと払い打ちに近い、緩やかな円弧を描いたスイングとなりますので、やや精度が悪くなります。これは、バックスピン量が減るからでしょう。
池田勇太の飛距離(ドライビングパフォーマンス)
- 平均ドライビングディスタンス:309.3ヤード
- ヘッドスピード平均:52.46m/s
アドレス・テイクバック
腰を落として、全身が低重心となっている姿勢となります。ハンドダウンした独特のアドレスです。手元を低くすることで、手元が浮き上がらないようにしているのだろうと思います。
体重を右側に移動させていきます。そのため、身体全体が右側に少しスウェーします。ゴルフクラブを少しイン側に引いていきます。ハーフウェイバックからは真っ直ぐ上げており、変則的なプレーンとなります。手元を身体を離すような、手元が少し遠回りしてテイクバックさせるような、個性的なテイクバックをしています。
トップスイング
右脚の位置を決定して、そこから動かさないようにしており、股関節の回旋を活かして、腰を深く回転させています。お尻を回転させるようなイメージです。体重が右側に乗り切っており、背中が飛球線を向くほどに捻転しています。両肩と両腕で三角形が作られており、このままダウンスイングに移行していきます。左脚には体重が乗ってないので、軽々とヒールアップしています。
切り返し・ダウンスイング
左脚の踵をおろして、左膝を飛球線に向けつつ、右脚を蹴りながら腰を回転させていきます。右に移動した体重を左に移動させていくというイメージです。テイクバックでは両腕が伸びたような感じでしたが、ダウンスイングでは右肘が引き付けられていきます。テイクバックのときよりも、手元が身体の近くを通るので、コンパクトなダウンスイングになります。
池田勇太の特徴としては、腕とゴルフクラブを真下に下してきますので、テイクバックのときよりも、身体に近い位置を腕とゴルフクラブが通っていきます。テイクバックは外側に引いて、ダウンスイングではインサイドから下ろすというループスイングのようになっています。が、本人はあまり気にしている様子はありません。
背中は飛球線を向いており、胸は飛球線とは真逆を向いています。
インパクト
右脚で蹴るような動作を入れつつ、腰を飛球線方向にスライドさせる( バンプさせる )ことで、体重を移動させて、身体の重心を移動させていきます。ダウンスイングからインパクトにかけては、飛球線方向に向けて体重を移動します。左の股関節と左足に体重が移動し、スイング軸も左に移動させながらインパクトに向けてゴルフクラブを加速させていきます。
左肩を開かないように、閉じながら、深い懐を作っておいて、詰まった感じのない力強いインパクトになっています。体重をのせて、腰を飛球線に放り投げるようにすることで、全力でスイングできています。
まるで、重いモノを放り投げるような動きとなっており、これがパワフルで飛ばせるスイングの源となっているようです。
フォロースルー
インパクト後でも頭が残ったままで、左側に体重を移動させながら、身体を回転していきます。頭を残すことでスイング軸がズレないようにしています。頭を残しつつ、下半身、身体は飛球線方向を向こうとしており、この姿勢を作るのには強い体幹が必要となります。
フィニッシュ
アドレスのときより1歩前に踏み出したようなアドレスとなります。
背筋が伸びたアドレスです。
体重移動する2軸スイングは古い?
以前、昭和時代のゴルフスイングを紹介しました。池田勇太の体重移動をする2軸スイングというのは、まさしく昭和時代のゴルフスイングと同じです。だから、古いと言いたいワケではありません。ゴルフスイングというのは、色々な理論がありますが、昔から基本的な要となる動作は大きく変わってないということです。
1軸スイングが主流となりつつある時代で、2軸スイングは古いとか言われそうです。だけど、池田勇太は体重移動をする2軸スイングで勝てていますし、強い選手です。
体重移動する、2軸スイングというのは、デメリットがありますが、一般的なゴルファーに向いていると思いますし、アマチュアゴルファーの場合、飛距離アップしやすい打ち方だと思います。全てコピーする必要がありませんし、パーツだけを取り入れて、自分のスイングにしていくうというのが良いと思います。
日々、精進
がんばります