ドライバーヘッドと空気抵抗低減
ドライバーのヘッド形状によては空気抵抗を受けてしまうこともあります。空気抵抗がどれほどなのか計測することは難しいですが、ドライバーヘッドの形状によっては空気抵抗が軽減されますし、実際にそのようなドライバーがあります。
空気抵抗は関係あるのか?
ドライバーヘッドに空気抵抗は関係あるのか?という問いに対しての答えは、空気抵抗があります。物理で勉強したかと思いますが、空気抵抗というのは物体が動けば発生します。物体の速さに比例して空気抵抗を受けます。
理由は簡単で、ドライバーヘッドはものすごい速いスピードで移動しますので、空気抵抗を受けます。では、ドライバーヘッドはどれくらいのスピードで移動しているのかというのは、計算をすることでスピードを知ることができます。
まずは、ドライバーヘッドがどれくらいのスピードで移動しているのかを計算してみましょう。
ドライバーヘッドのスピード
ドライバーヘッドのスピードとは、すなわちヘッドスピードとなります。ヘッドスピード38m/s、42m/sとか言いますが、それがドライバーヘッドが移動するスピードとなります。また、その移動距離というのは短いものの急加速をして移動しています。
ヘッドスピードは、日本国内の場合は一般的にはメートル毎秒(m/s)で表記されたりしています。これを、時速(kph)に変換してみるとヘッドスピードの速さが理解できます。
メートル毎秒を時速に変換する
1時間は3600秒=60分。1メートル×3600=3600メートル毎秒=3.6キロメートルとなります。
なので、自分のヘッドスピードに係数3.6を乗算することでヘッドスピードを時速に変換できます。
計算式:ヘッドスピードメートル毎秒(m/s)×3.6=ヘッドスピード時速(kph)
上の計算式をもとに時速に変換すると以下の通りとなります。
ヘッドスピード36m/sの場合でも、時速129.6キロメートル(kph)というスピードになっており、想像以上に速いことが判ります。
ヘッドスピード毎秒(m/s) | ヘッドスピード時速(kph) |
36 | 129.6 |
37 | 133.2 |
38 | 136.8 |
39 | 140.4 |
40 | 144.0 |
41 | 147.6 |
42 | 151.2 |
43 | 154.8 |
44 | 158.4 |
ドライバーヘッドと空気抵抗

ヘッドスピードを時速に変換すると、とても速いスピードで移動していることが判ります。そして、速さに比例して空気抵抗を受けるということを知って頂いた状態で、空気抵抗を受けにくいドライバーのお話をします。これは、メーカーさんも公表してないのですが(公表してるモデルもありますが)、実際にヘッドスピードが速くなりました。
空気抵抗を減らしてヘッドスピードが速くなるドライバーの紹介です。
キャロウェイ マーベリック ドライバー(2020年モデル)

2020年モデルのキャロウェイ マーベリック ドライバーは、サイクロン形状のヘッドとなっており、空気抵抗を減らして、ヘッドを加速させてくれます。ヘッドスピードが約2m/sくらい速くなりますので、簡単にボールスピードが速くなり、飛距離アップできます。
テーラーメイド SIM MAX ドライバー(2020年モデル)
2020年最新モデルのドライバーです。空気抵抗を減らすためのヘッド構造となっており、ソール側にはイナーシャジェネレーターというフィンのようなウェイトが取り付けられており、ハーフウェイダウンからインパクトにかけてヘッドが走りやすい形状となってます。実際に試打をしたところ、ヘッドスピードが2m/sくらい速くなります。兄弟モデルのSIMドライバーも同じように空気抵抗を減らして飛ばせるヘッドとなってます。
兄弟モデルのSIMドライバーも空力が効いており、ヘッドを加速させやすいです。実際に試打した感触では、ヘッドスピードが約2m/sくらい速くなります。また、バックスピン量も少ないので、今まで以上に飛ばせます。
テーラーメイド M2 ドライバー 2017年モデル
こちらのドライバー、2017年モデルなのですが、ヘッドスピードが約2m/sほど速くなります。ヘッド形状がシャローとなっていることと、標準シャフトの先調子で頼りなさがマッチして、ヘッドが走ってくれます。このドライバー、なんか振れてる、なんか飛ぶかもしれない、と感じた場合は空気抵抗が軽減されてヘッドスピードが速くなってる可能性があります。M2ドライバー2017モデルは、意外と地味に息の長い人気があります。
ドライバーヘッドの空気抵抗 まとめ
2020年(令和2年)の最新モデルのドライバーに関しては、空力を意識しており、ハーフウェイダウンからインパクトにかけて、空気抵抗を減らして、ヘッドを加速させやすくなってます。
空気抵抗を減らすために追求していくと、どのメーカーも似たようなヘッド形状になってくるように感じました。基本的にシャロー形状のヘッドが多いです。だんだん、個性が薄れていくようにも感じますが、ゴルフクラブも科学されるとまだまだ改良の余地があるのかもしれません。
ただ、ヘッド形状で空気抵抗が減らせてヘッドスピードが速くなるというのは、計算してそうなったのではなくて、偶然の産物な感じもしますが。
日々、精進
がんばります