ゴルフは哲学

リッキー・ファウラーのベタ足スイング

2024/02/11 更新

リッキー・ファウラーは小柄ながら飛ばし屋に分類されるゴルファーです。
その飛ばしにヒントを見つけたいと思います。

 

リッキー・ファウラーのスイング特徴

リッキー・ファウラーのスイング特徴は大きく5つあります。シャローに打つというのは、見た目的にわかりやすいので有名です。最近は、かなり右側に体重を残しつつ、身体を開きながらゴルフクラブを加速させる打ち方に変化してきてます。ややスピンアウトっぽい動きも見受けられます。

順番に解説していきます。

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リッキー・ファウラーは、ガニ股で右足ベタ足のスイング

リッキー・ファウラーのスイングは少し変則的です。
アドレスがガニ股ですが、これはよく知られています。

そして、レイドオフさせて、シャローに打ちます。

これは見た目的にも目立つので、けっこう話題となってますし、真似しようとする人も多いです。

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ベタ足で体重移動をあまりしない

リッキー・ファウラーのスイングには、もうひとつ特徴があります。それは、右に体重を乗せたまま、右足はベタ足で体重移動をあまり行わずに身体を開きつつ、ややスピンアウトっぽい動き(フィニッシュで身体が開く)をするスイングです。完全に飛ばし屋の打ち方です。フィニッシュで身体が開くのは最近になって顕著になってきました。

スピンアウトっぽいという表現をしましたが、インパクトからフォローにかけては、左足が浮いてしまって、ズレてしまいますのでスピンアウトっぽいと表現しました。

スピンアウトっぽい動きをするとミスショットにつながりますが、リッキー・ファラーの場合は強い脚力によるジャンプで下半身を回旋させている動きとなります。これは、飛ばし屋と呼ばれるゴルファーに共通する動きです。バッバ・ワトソンが似たような動きをします。

 

右股関節に体重をのせて打つ、右足ベタ足スイング

リッキー・ファウラーの飛ばしの秘訣は、右足をベタ足にしたままで打つスイングです。

リッキー・ファウラーは、右股関節に体重を乗せたまま上半身と下半身の捻じれをうまく使って打ちます。右足はインパクトまでベタ足にしており、強い床反力・地面反力を活かしてます。あまり体重移動せずに下半身を止めたまま、上半身を捩じれ戻すという打ち方となります。

バックスイングで右側に体重を移動させて、右股関節を引くように回旋させていきます。そうすることで、右のお尻が回転します。ヒップターンです。曲げた右膝を強く伸ばすように、ダウンスイングすることで、右股関節を押すように回旋させて飛球線方向に向けてゴルフクラブを加速させます。

リッキー・ファウラーのスイングの特徴として、テイクバックしている途中で下半身を飛球線方向に向けていこうとするので、上半身と下半身に大きな捻転差が作られ、これがスイングエネルギーとなっており、飛ばせるエックスファクターを作ってます。これに併せて、右足をベタ足にして強い床反力・地面反力でインパクトします。

下半身はスライスさせる動き、上半身はフックさせる動き、かなり右腕(右手)を意識して振ってます。というよりも、右足体重(右側体重)でインパクトさせるので、右肘を伸ばしてインパクトさせるタイミングが右足前になります。従来のスイングよりも、やや手前(右側)でインパクトさせようといイメージを持っています。

フィニッシュで身体が開く

右足をベタ足にして、右側に体重をのせたスイングなので、インパクトからフォロースルーにかけて左足が滑ってしまって動いてしまっています。完全に右足体重(右側体重)を維持した打ち方です。フィニッシュでは完全に身体が開いてしまいます。

むしろ、インパクトからは身体を開こうとする動きが入ってます。インパクトからフォロースルーにかけて身体を開こうとすると、身体がゴルフクラブから離れようとしますので、その反作用としてゴルフクラブが強く引き付けられて、さらに加速します。

飛ばし屋と呼ばれてるゴルファーの多くは、この動作を取り入れてます。

たとえば、パトリック・リード、バッバ・ワトソンも似たような動きをします。日本人のプロゴルファーでは、小平智選手が似たような動作を取り入れたスイングをします。外国人選手のように大胆な動きではありませんが。右側に体重を残しつつ、身体を開きながら打つタイプです。
小平智選手のスイング(2分8秒あたりから) | YouTube

パトリック・リード、バッバ・ワトソンも左足が浮いてしまうか、ズレてしまうようなスイングです。

この辺りは、また別の話となるので、別記事で書く予定です。フィニッシュで身体が開くスイングの打ち方コツ という記事で内容を掘り下げてます。併せて読んでみて下さい。

ベタ足スイングが主流

USPGAツアー選手のスイングをよく見てみると、殆どの選手が右足をベタ足にしており、インパクトの意識としては、右足前辺りで右肘を伸ばしていくイメージを持ってます。タイガー・ウッズ、ローリー・マキロイも同じようなスイングをします。さすがに左足が浮き上がって、ズレてしまうことはありませんが、基本的に右側を意識したスイングです。

 

リッキー・ファウラーは、ガニ股アドレス

ガニ股にすることでテイクバック、ダウンスイングで股関節の回旋を大きくすることができます。

はじめから左右の股関節の可動域を広げている状態です。その股関節の間で、体重移動した方向に骨盤が動きます。見た目的には下半身は動いてないように見えます。

ガニ股にすると両方の股関節を開くように回旋しやすくなるので、あまり体重移動しなくても、バンプしなくても、その場でそのまま身体を回転しやすくなります。体重移動してないという訳ではありません。あくまでも右股関節に乗ったまま右側の強い反力を活かしているということです。

 

リッキー・ファウラーのレイドオフとパッシブトルク

ファウラーは極端なレイドオフになることがあります。最近、この傾向は薄れつつあり、スイング改造をしているのだろうと思います。レイドオフにすることで、フラットで、インサイドから打ちやすく、ドローボールが打ちやすくなります。

トップスイングでは、クラブフェースが真上を向いて、開いた状態となります。ここから、シャフトが寝ながら引っ張られて、オンプレーンに乗ってくるというパッシブトルクの要素も持ってます。

つまり、小さな動きでゴルフクラブの移動距離を長くしてます。助走距離を長くしているイメージとなり、ゴルフクラブに高慣性なエネルギーを発生させることができます。そして、フェース面をスクエアに戻して、ボールを捕まえようとしています。この動きは、手打ちにならない手打ち 前倒しの変形バージョンと言えます。ぶっちゃけ、リッキー・ファウラーは手打ちです。

最近は、シャローに打つのがトレンドとなりつつあるような気がします。

 

リッキー・ファウラーのスイングから学ぶこと

リッキー・ファウラーのスイングはレイドオフして、シャローするということが注目されてますが、その動作よりも右足をベタ足にして打つスタイルの方が注目すべき点です。完全に右脚体重を維持しながら叩きつけるように打ちます。

殆ど右腕の腕力で打ってるようにも見えます。

パッシブトルクの動きも取り入れて、小さな動きでゴルフクラブの移動距離を長くして、右脚体重(右側体重)を維持しながら、全身のエネルギーをゴルフボールに伝える打ち方です。

また、バックスイングしながら下半身を先行して回旋するので、上半身と下半身の捻転差を大きくつくることができます。

小柄ながらも飛ばせるのは、飛ばせるだけの動作を取り入れているからということです。

ゴルフクラブを寝かしたり、シャローにしたりという複雑な動きは、難しいですが、上半身と上半身と下半身の捻転差を大きくさせる動作は取り入れやすいかと思いますので、飛ばしたい人はチャレンジするのもアリかと思います。

 

リッキー・ファウラーのミート率とヘッドスピードからボール初速を計算

公開されてるスタッツからヘッドスピードをマイルからメートル毎秒に変換して、ミート率からボール初速を計算しました。飛距離も紹介します。2022~2023年のスタッツを基に計算しました。以下の数値は、2023年の平均データとなります。2024年シーズンはまだラウンド回数が少ないのでデータ数が少ないので2022~2023年のデータをベースに計算します。

ヘッドスピード 116.32mph をメートル毎秒に変換すると、51.99m/s となります。ヘッドスピードとミート率が判れば、そこからボールスピードを計算します。ボールスピードは 78.40m/s となります。

リッキー・ファウラーのスタッツ

 

日々、精進
がんばります

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