ヘッドスピードを上げる筋トレのコツ|拮抗筋
2023/09/24更新
ヘッドスピードを速くするには腰の回転、捻転差をつくるなどがありますが、実は腕を縦に振る動作を速くすることが最重要となります。これを実現するには、肩の筋肉や拮抗筋のことを理解する必要があります。この辺りを説明していきます。
ヘッドスピードを速くするための筋トレのコツ
ゴルフスイング強化のために筋トレしてる人は多いかと思います。筋トレの仕方を間違えると、とんでもないことになります。ゴルフスイングといのは、関節を曲げたり伸ばしたりします。関節の曲げ伸ばしに必要なのは、伸びる筋肉と縮む筋肉の2つです。筋トレするには、曲げ伸ばしに必要となる伸びる筋肉と縮む筋肉の2つをトレーニングしなければ、意味がありません。それを知って欲しいのです。
主動作筋と拮抗筋を鍛えてこそ、筋トレの意味があります。
積極的な右肘の屈曲・伸展の瞬発力で飛ばす
ヘッドスピードを速くするには、肘の屈曲・伸展が必要です。簡単にいってしまえば、右肘の曲げ伸ばし(両肘の曲げ伸ばし)です。
タイガー・ウッズ、ブルックス・ケプカも上半身の筋肉ムキムキですよね。あの筋肉はゴルフスイングで使うからであり、あの筋肉があるからこそ両腕を素早く上げて、肘の曲げ伸ばしを素早く行えます。ですから、ヘッドスピードが速くなります。
私もゴルフトレーニング用の筋トレを初めて、約1年経過しますがヘッドスピードが速くなったのを感じます。アイアンはヘッドが走るようになりました。
以下、次の文節からヘッドスピードを速くするための筋トレのコツ、主動作筋と拮抗筋の説明をします。
ゴルフクラブを速く振る動作
ヘッドスピードを速くするには、ゴルフクラブを速く振る動作が必要となります。
ゴルフスイングでは体幹が重要とか言われますが、体幹を鍛えてもヘッドスピードは速くなりませんし、ゴルフクラブを速く振ることはできません。体幹が重要であることは間違いありません。
もし、体幹を鍛えてヘッドスピードが速くなるというのであれば、胴体にゴルフクラブを取り付けたら速く振れますか?まず、無理です。ゴルフクラブを速く振る動作ができるのは腕です。
ヘッドスピードを速くするには、ゴルフクラブを持ち上げて、下すという動作と連動して身体の回転が必要となります。速く上げて、速く下すという瞬発力を鍛える必要があり、そのためには拮抗筋が重要となります。
脚力、背筋なども必要ですが、速く動いてるという部位は腕です。速く振るための補助機能として脚力や背筋は必要となりますが、ゴルフスイング中にもっとも速く動いてるのは腕となります。だから、腕力は重要ですし、拮抗筋を鍛える必要があります。
スーパースピードゴルフで鍛える
スーパースピードゴルフというヘッドスピードを速くするためのトレーニングアイテムがあります。スーパースピードゴルフ・ヘッドスピードを速くするための練習という記事で書いてますので読んでみてください。
ゴルフスイングでの筋肉の役割
ゴルフスイングの場合、両腕でゴルフクラブを持って、腕とゴルフクラブを上げて、トップスイングを作ります。そこから、腕とゴルフスイングを下してきて、振るという動作になります。つまり、腕とゴルフクラブを上げ下ろしする動作必要となります。
この動作に必要な筋肉は以下となります。
ゴルフクラブを持って腕を上下する | 肩の筋肉(三角筋) |
肘の屈伸・速く上下する | 上腕の筋肉(上腕二頭筋、上腕三頭筋) |
主動作筋と拮抗筋
闇雲に筋肉を鍛えても意味がありません。ゴルフスイングの動作に必要な筋肉と筋肉の動作を知ることが必要です。たとえば、肘を曲げたり、伸ばしたりするには2つの筋肉が動きます。基本的に関節を動かすには、2つの筋肉の働きが必要となります。
拮抗筋と主動作筋です。
拮抗筋、主動作筋の意味と役割は以下となります。
拮抗筋とは
関節を曲げ伸ばしするための相反する2つの筋肉のことです。
肘を曲げるときは、上腕二頭筋が主動作筋、上腕三頭筋が拮抗筋となります。
肘を伸ばすときは、上腕三頭筋が主動作筋、上腕二頭筋が拮抗筋となります。
相反する2つの筋肉を鍛えられれば、拮抗作用が使えるようになり、瞬発力が得られます。
肘を曲げる
肘を曲げるときには、上腕二頭筋が主動作筋となり、二の腕の裏側の上腕三頭筋が拮抗筋となります。
肘を伸ばす
肘を伸ばすときには、上腕三頭筋が主動作筋となり、上腕二頭筋が拮抗筋となります。
腕を上げる
腕を上げる動作に必要となるのは、肩の筋肉です。三角筋です。
肩の筋肉(三角筋)は、腕を上げるためだけではありません。
背筋群、上腕筋群と連結しており、背筋のパワー、腕のパワーを伝え合う筋肉です。
瞬発力をうみだす筋力
関節の曲げ伸ばしには、伸びる筋肉と縮む筋肉があり、お互いの筋力が釣り合うことで成り立っており、2つの筋力を素早く使うことで、ゴルフスイングで必要となる瞬発力をうみだすことができます。
腰の回転とか、下半身のパワーとか言われますが、腰を40メートル毎秒で回転させることは無理です。身体がちぎれてしまいます。しかも腰を回転するといっても、40度も回旋できるかどうか。ゴルフスイングという動作のなかで人間がもっとも素早い動きができるのは、肘の曲げ伸ばしの瞬発力です。
肘の曲げ伸ばしを素早く行うことで、ゴルフスイングでいうところの叩くと言われる縦の動作を素早く行えるようになります。この動作こそが腕の振りを速くして、ヘッドスピードを速くする最重要動作となります。
ゴルフは左腕リード・左腕主導
ゴルフスイングは右腕のチカラに邪魔されないようにするために左腕リード、左腕主導という言葉を使います。左腕だけを使うイメージがありますが、右腕も使います。あくまでも右利きの人が右腕のチカラだけに頼ってしまわないための言葉だと思います。
上腕の筋肉(上腕二頭筋、上腕三頭筋)を鍛えることで、主動作筋(拮抗筋)が強くなり、左腕リード・左腕主導で打ちやすくなります。左腕リード・左腕主導というのは、もともと肩の筋力、腕力があってこそできる打ち方です。
釣りのキャスト、剣道も同じ
釣り竿を振ってルアーを飛ばす釣りのキャストという動作はゴルフスイングの動作と酷似してます。また、剣道も竹刀を持って振り下ろす動作は、ゴルフスイングと同じです。全く異なるスポーツですが、腕の動作、必要となる筋肉が殆ど同じなので、研究してみると共通点がとても多くあります。ゴルフ以外のスポーツから、ゴルフスイングのヒントを得るには、釣り、剣道などを参考にすると良いです。
釣りの場合、ルアーをどれくらい飛ばせるのかというキャスティングの大会があります。腕を振りかざして、一歩踏み込んで、全力で釣竿を振って飛ばします。
剣道の場合、竹刀を振りかざして、打つときには、一歩踏み込んで竹刀を振ります。
ゴルフも、釣りのキャスティングも、剣道も実は動作が似てます。釣りのキャスティングは検索してみると動画とか見られますので、一度見てみると腕の振り方とか参考になります。
下半身を鍛える・脚の筋肉
脚も同じように主動作筋と拮抗筋があります。
膝の曲げ伸ばしに必要となるのは、太ももの前面の筋肉(大腿四頭筋)、太ももの裏側の筋肉(大腿二頭筋)が必要となります。大腿二頭筋というのは、別名ハムストリングとも呼ばれてます。この辺りの筋肉は歩いたり、ジョギングしたりするときにも使われる筋肉です。
大腿四頭筋、大腿二頭筋を鍛えることで、下半身の瞬発力をスイングエネルギーにすることができます。
膝を屈曲を使わなければ、力強いスイングはできません。
太もも周りの筋肉が発達してると、股関節への伸展がしやすくなりますし、股関節への負担を減らすことができます。
腕を振るためのパワーも必要ですが、ゴルフスイングの基本は下半身、脚力となります。下半身をしっかりと鍛えることでパワーアップできます。下半身のパワーアップができなくても、下半身から動きやすい身体をつくることができます。
バーベルスクワット
下半身を鍛えるには、バーベルスクワットがお勧めです。大殿筋(お尻の筋肉)、大腿四頭筋、ハムストリングを強化することができます。自重のスクワットも良いのですが、ウェイト・トレーニングで負荷をかけた方が鍛えられます。
レッグプレス
マシンを使って鍛える方法となりますが、ウィとプレートを脚で圧すことで大腿四頭筋、ハムストリング、大殿筋などが鍛えられます。ゴルフスイングに必要となる下半身のパワーを鍛えることができます。大腿四頭筋、ハムストリングだけではなく大殿筋(お尻の筋肉)にも利かせられるように鍛えることで強い脚力で下半身リードで上半身を引っ張ってこれるゴルフスイングで打てるようになります。
内もも(内転筋)
脚力だけではなく内もも(内転筋)もいっしょに鍛えるとよりパワーのあるスイングとなります。ゴルフスイングでは左足で止めて、右足で蹴って右膝を送り込むことで体重移動をしますが、このときには両足で挟み込むような動作となりますし、股関節の動きも必要となります。この両足で挟む動き、股関節の動きを活性化するためには内もも(内転筋)が必要となります。こちらもアダクターというマシンを使って鍛えることができます。
ヘッドスピードを速くするための筋トレのコツ まとめ
腕の筋肉ばかりにフォーカスしてしまいましたが、下半身の筋肉も必要となります。内転筋、ハムストリングス、大腿四頭筋なども鍛えていくことで脚の瞬発力を養えます。
ただ、腕の筋肉というのは、鍛えやすいですし、筋肉強化しやすいのでトライしやすいです。右肘の曲げ伸ばしを積極的に行うことでヘッドスピードを速くすることができます。そのために必要なのは、主動作筋と拮抗筋を鍛えることです。1つの筋肉を同じ運動だけで鍛える方法では、主動作筋と拮抗筋を鍛えることはできません。
上腕二頭筋
腕の力コブを作るのは、上腕二頭筋です。上腕二頭筋ばかり鍛えるのではなく、その裏側の上腕三頭筋も鍛えることが必要となります。関節の曲げ伸ばしに必要な筋肉、2つを鍛える(厳密にいうと他筋肉も必要)ことで、ゴルフスイングで必要となる瞬発力を作り出すことができます。
私も、まだまだ筋トレ頑張ってます。
日々、精進
がんばります