アマチュアゴルファーの間違ったゴルフクラブ選びの良くあるケースを紹介します。
アマチュアゴルファーの神話
アマチュアゴルファーとしてゴルフクラブのスペックに関する話題に出てくる、シャフトのフレックスS、ロフト8.5度、9.5度というのは、既に神話の領域に差し掛かっていると思います。
とくに、ドライバーのスペックなどを考えた場合には、シャフトのフレックスはS、ロフトは8.5度、9.5度、または10.5度を使うことが良いと言われているというか、その方が飛ぶというか、そう思い込んでしまっていると思います。何故か昔からそういった風習があったように感じます。
シャフトのフレックスはSが良い
私もシャフトのフレックスはS、そしてロフトは8.5度、9.5度が良いと思い込んでしまっている時期がありました。自分が扱えないようなドライバーを一生懸命に振り回していたということに気付くまでに、けっこう時間を要したことを憶えています。
ある程度の経験と、ある程度のゴルフ歴があって、まずまずのスコアが出せていると、やっぱりドライバーのスペックに関しては誰が聞いても、なるほどなと思ってくれるようなスペックのドライバーが良いという間違った考えを持っていました。
宮里 藍ちゃんは身長155センチ、ドライバーの飛距離は概ね240ヤード前後だと言われています。彼女が使用しているドライバーのシャフトのフレックスは Rです。フレックスRでも、しっかりと飛距離を出してきます。ですが、フレックスRといっても市販されているクラブに装着されているシャフトではなくて、カスタムシャフトのフレックスRですから少し硬めかもしれないですね。フラックスRだから良いというわけではなく、そのシャフトの性能を見極めることが大切ですね。
ロフト角9.5度と11.5度、どっちが飛ぶ?
例えば、シャフトのフレックスがSでロフトが9.5度のドライバーを使っているゴルファーが居ます。そして、フレックスRで11.5度のドライバーを使っているゴルファーが居ます。
どちらのゴルファーがドライバーの飛距離がありそうかと考えると、シャフトのフレックスがSでロフトが9.5度のドライバーを使っているゴルファーの方が飛ばしそうだと思ってしまいます。それって、どうしてそう思ってしまうんでしょうね。
固いシャフトと数字の少ないロフトのドライバーを使っているということは、それだけのスペックのドライバーを振ることができるゴルフ技術があるからだと思ってしまうからでしょうか。
最近はロフト角の大きいドライバー主流
最近の新しいモデルのドライバーは、ロフト角が大きいモデルが増えました。10.5度、11度、12度、14度というロフト角のドライバーもあります。それは、低スピンなボールが打ちやすい構造になったからです。低スピンが打てるということは、バックスピン量が少ないので、ボールに揚力を与え難くなるので、ロフト角を大きくして、打ち出し角度を高くしようとする狙いからロフト角を大きくしているドライバーが増えています。
シャフトフレックスが柔らかくても飛ぶ
誰もが知っているアメリカのジョン・デイリーという、とても豪快なショットをするゴルファーが居ます。ジョン・デイリーのシャフトはプロゴルファーとしては、かなり柔らかめのシャフトを装着したクラブを使っていました。シャフトは硬いばかりではなく、あるていどの撓りを感じることが出来るのが良いと思います。ジョン・デイリーのPGATOUR.comのSTATSを確認するとドライビングディスタンスは300.4ヤードとなっています。 PGATOUR.com / John Daly Stats
低スピンドライバーとなってロフトアップ推進
昨今では、低スピンのドライバーが増えてきましたから、ロフトの数字も大きめになってきていることもありますし、実際に計測をしてみたら、ドライバーに記載されているロフトよりも大き目のロフトだったということもありますので、自分で打ってみて弾道を確認しないと判らないということもありますから。
アイアンに関する勘違い
アイアインに関しても同じ様なことが言えます。
アイアンは、やっぱりスチールシャフトで、フレックスはSが良いというのが、頭にこびりついていました。そして、シャフトの重量も90グラム前後が良いのだろうと思い込んでいました。深い考えを持たずにアイアンのスペックを決めてしまうと、後からあまりにもハードスペック過ぎてアイアンが振れないということにもなってしまいます。とくに、アイアンはドライバーよりも使用頻度が多いため、ドライバーよりもナイスショットの確率を高めたいと思っていますし、しっかりと狙ったところにボールを運ぶことができるようなアイアンが必要となってきます。
カーボンシャフトのアイアンは軽いから、スイングがおかしくなってしまう、手打ちになってしまうことがあるとか言われています。たしかに、そう思います。ですが、軽いカーボンシャフトにしてアイアンが打ちやすくなるのであれば、カーボンシャフトの方が良いのではと思ったりもします。
私もアイアンに関しては、体力がなくなってきたからなのか、ダフることが多くなってきたと感じていた時期がありました。そのときに、軽量シャフトのアイアンに買い換えました。重いシャフトを使うメリットもありますが、重い場合にはコックが耐えられずに早く解けてしまって、ダフってしまうということがありました。とくにウェッジなどではそういった症状が顕著に現れます。
あまりにも簡単で楽なクラブばかりを使うのではなくて、少しは難しいクラブを使うことで、自分のゴルフ技術を高めるという考え方もあります。本当にゴルフが上手な人であれば、そういったことも出来ると思いますけどね。
ゴルフクラブというのはボールを打つための道具です。そしてゴルフクラブの開発技術、製造技術が高まってきた昨今では様々なスペックのゴルフクラブがあります。ゴルフクラブはボールを打つクラブだけど、自分の身体能力とゴルフ技術を補ってくれるという性質も併せ持っていると言えます。
つまり、自分の身体能力、ゴルフ技術を補うためのゴルフクラブ選びが出来れば、いまよりも簡単なゴルフが出来る可能性が高まってきますから、ゴルフクラブ選びというのは慎重に選ばなければいけないと思います。
ロフト、シャフトのフレックス、バランスなどなど様々な要素がゴルフクラブには詰め込まれています。自分に合ったゴルフクラブに出会うのは難しいですし、時間を要するかもしれませんが、自分に合ったゴルフクラブを見つけられたら、スコアも良くなるのかもしれないですね。
ゴルフというスポーツはゴルフクラブという道具を使います。ですから、自分が扱いやすいゴルフクラブを見つけるというのが、とても大切なんだと再認識しました。
日々、精進
がんばります