自分の性格はコースに訊ねろ | 謙虚の意味
いまさらながら謙虚の意味を考えてみました。謙虚とは、威張ったり、偉ぶったりしない態度。相手を敬う気持ちがあり、常に素直な気持ちでいるということ。頭が良いとは少し別の次元にあるようです。
頭が良い人は知的なのですが、自分の知識に頼ってしまいますので、自分の出来ることの今日範囲が狭くなってしまいます。自分が出来ること、知っていることの範囲でしか活動ができなくなってしまいます。
ですが、謙虚な人は違います。
謙虚で、物腰が柔らかく、素直なので、相手からのアドバイスを受け止めて、話を聞くということが出来ます。つまり、人から学ぶという姿勢があります。謙虚な人は、謙虚であるからそ常に学ぶことが出来ますので、経験と共に豊富な知識を得ることが出来ます。そして、多くのことを学ぶことが出来ます。だから、相手を敬うという気持ちも芽生えてくるのだろうと思います。
中部銀次郎さんも同伴者がどんなに下手のゴルファーでも、自分よりもスコアが悪いゴルファーであったとしても、何かしら学ぶ点があるかもしれないということで、スイングから挙動から細かく観察をしていたとのことです。自分には無い何かを見つけようというその謙虚さは見習わないといけないなと思いました。
ゴルフというスポーツには様々な名言、語録があります。
そのなかで興味深い言葉があります。
自分の性格はコースに訊ねろという言葉です。
ある程度の年齢になって、社会的なステータス、それなりのポジションも得られたら、周りの人からなにか言われることが少なくなります。誰からも注意されないというか、物申されることが少なくなってきます。そうなってくると人としての進化も止まってしまいます。自分の行動が良いのか悪いのかすらも見当がつかなくなってしまうこともあります。気づいたら小さなお山の大将のような存在になっていたり、周りからは嫌われる存在になってしまっていることもあります。
ゴルフラウンドをすれば、その人の性格がわかりますし、その人の本質が見えてきます。ゴルフとはそういうスポーツです。ラウンドをすることで、謙虚な気持ちでラウンドができているのかどうかもすぐに判ります。謙虚さが無ければ、もうあの人とは一緒にラウンドをしたくないと言われてしまうこともあります。そして、謙虚さが無ければ自分自身が進化することも出来ません。つまり、ゴルフスコアも良くなりません。スコアが良くなるどころか悪くなってしまうかもしれません。
ゴルフというスポーツは、その人の本質を晒してしまうフィルターのようなものかもしれません。
ゴルフというスポーツは審判が居ません。自分で自分にペナルティを課すという特殊なスポーツです。言い換えると、誤魔化しだって出来てしまうということです。思い通りのショットが出来ないことだって多いはずですし、ミスショットが続くこともありますし、イライラすることもあります。ゴルフコースにこてんぱんにやられると、人間というのはどんなに小さな存在なのかということを思い知らされます。
中部銀次郎さんの書籍には、ボールがとんでもない所に飛んでいってしまったら無理せずに ごめんなさいをした方が良いと書いてあります。ごめんなさいというのは、アンプレアブルのことです。無理してスコアを崩すよりも、ごめんなさいをしてペナルティを払ったほうが、ダメージも少なくて住むだろうということです。
人に頭を下げることも嫌だとか、恥ずかしいとか、プライドが許さないという考えを持っている人も居るかもしれませんが、頭が良い人ほど頭が下がるとも言います。 実るほど頭を垂れる稲穂かな という諺がる通りですね。
今の日本国内の男子ゴルフツアーもなんとも疲弊した空気が漂っているように感じます。私が、こんなことを言うのは恐縮なのですが。やる気も無さそうに感じますし、ゴルフが上手いヤツがやっぱり偉いんだぜという雰囲気すら伝わってきます。たしかにプロゴルファーですから、ゴルフが上手くて強い人が偉いのかもしれませんが、なんとも思い違いになってしまっているように感じることもあります。
自分の性格はコースに訊ねろ というのは、もういちど謙虚さを見つめなおすと良いよと言っているように感じます。謙虚さ、素直さというのは、普通に人が生きていくうえでは大切なことですが、どうやらゴルフというスポーツにも必要なことなのでしょうね。
日々、精進
がんばります