
トラック1台分のボールを打っても上達しない理由
中部銀次郎さんの書籍 わかったと思うな に書かれていることなのですが、ゴルフでは 14回ドライバーを使う。そのうち4回は狙ったところに打てる。だけど、その確率を倍の8回狙ったところに打てるようにしたい・・・そのために、トラック1台分のボールを打ったりという練習量を増やすということで14回ドライバーを使って、8回狙ったところに打てるようにはならないというようなことが書かれています。
ボールをたくさん打つという練習と、狙ったところに打つというのはリンクしないということです。
では、どのようにしたら良いのかというと、心の動きをコントロールすること・・・と書かれています。コースに出れば、芽から入ってくるもの、耳から入ってくるもの、肌で感じるもの・・・そういったことで心が揺れ動いてしまう。不安になったり、気持ちが高ぶったりもするし、消沈することもある。そういった心の動きをコントロールすることが大切であると書かれています。
ハーフ30台を出したことが無いゴルファーが、最後のホールでボギーの5が出せればハーフ39となる・・・こういった場合にはドライバーを使わないと書かれています。ドライバーは、長いし、ロフト角が小さいし、ボールに当てづらいし、曲がりやすいから。ということはティーショットで曲げてしまう可能性がある。そして、ボギーで上がらなければいけないという心理的制約をつくっている状態。
心理的制約というのは、ボギーであがらなければいけないという自分で自分に課した使命というか責任みたいなものなんでしょうね。つまり、自分で制約をつくってしまっているということになります。制約をつくってしまうと、心が窮屈になってしまって余計にミスしやすくなってしまうということを伝えようとしているのだと思います。
心理的制約があり、心が窮屈になってしまってもドライバー以外のクラブでティーショットをすれば、ミスをしたとしてもOBは免れるだろうという考えです。
これは100を切ろうとしているゴルファー、90を切ろうとしているゴルファー、80を切ろうとしているゴルファー、どのようなレベルのゴルファーにも通じる考え方のように感じます。ゴルフは考え方ひとつで変わると言いますから。
何かをしようと決めた、何かをしようとしなければいけない、狙わなければいけない、グリーンに乗せなければいけない・・・というような気持ちがラウンド中には芽生えてきます。そういった気持ちが心理的制約になってしまうのだろうと思います。その気持ちを上手に抑えることが心の動きをコントロールすることなのだろうと思います。
ただ、ゴルフ場での現実は自分の心が乱れていることにも気付かないこともあったりします。それだけ必死になってしまっているのだろうと思います。ならば、もう少し緩い気持ちでゴルフをしても良いのかもしれないですね。ゴルフに真剣になることは良いことなのですが、自分の心が乱れていることにも気付かないような状態では、きっと周りの空気も掴めなくなってしまうでしょうね。
必死になるというか、必至になってしまうというか、ショットする瞬間には色々なことを考えなければいけないので、頭の中がいっぱいいっぱいになってしまうのかもしれませんね。ですから、ゴルフ場では走ったり、斜面を登ったりなんかして息切れしている状態になると、細かな事が考えられなくなります。息切れすれば、頭に血が回らなくなって考えられなくなるし、動揺するし、焦ってくるということですね。
少し前の話なのですが、ダスティン・ジョンソンがWGC HSBCチャンピオンズで優勝をした時のことなのですが、ダスティン・ジョンソンは前日のラウンドで18番ホールのティーショットを池に入れてしまいダブルボギーでした。最終日の18番ホールでは、アイアンでティーショットをしていました。パーでも良いし、ボギーでも良い。だけど、池だけは嫌だ。池を避ければ普通にパーが獲れるし、ボギーだったとしても優勝が出来るという考えだったのだろうと思います。実際に、ダスティン・ジョンソンはWGC HSBCチャンピオンズで優勝をしました。ダスティン・ジョンソンがティーショットをアイアンで打ったというのは、中部銀次郎さん言っていることと同じなんでしょうね。
別に私はプロゴルファーでも無いし、絶対に勝たなければいけないという訳ではありませんが、ゴルフというスポーツに取り組んでいる以上は良いスコアでラウンドがしたいですし、そのために真剣にやっています。少しでもスコアを良くしたいのであれば、どんなに些細なことでもクリアーにしておかないといけないのだろうと考えています。
日々、精進
がんばります