ゴルフの技術偏重 | わざわざ難しいことをしている
ゴルフというスポーツはショットの技術が必要となります。ショットの技術が必要になるからこそ、ショットの技術ばかりを追求してしまい、偏重してしまうことがある。
中部銀次郎さんはどちらかというと技術に偏ってしまうことのないゴルフを心掛けていたように感じます。技術があるからこそ見えなくなってしまうものがあるということを伝えようとしています。
技術偏重というのは、ゴルフというスポーツだけではなく、製造業、IT業、医療という分野にもあるようです。それは、技術が必要である分野や業界では必ずあるようですね。どうやら、技術に偏った考えをしてしまうということだろうと思います。
技術があれば、その技術を使いたくなりますし、披露したくなる気持ちが芽生えてきます。製造業であれば特殊な技術を使って加工をしてみようということにもなったりします。こんな特殊な加工技術があるんだということを自慢するかのように、最新の技術を披露したいという気持ちです。たまたま製造業の加工技術を引き合いに出させて頂きましたが、別に悪口を言っているわけではありません。私の経験です。
ですが、最新技術が本当に役に立つのか・・・ということを考えると最新技術じゃなくても良いということもありますし、古い技術でも十分に役に立つことがあります。見た目が悪くても十分に効果が得られるようなこともあります。
中部銀次郎さんの書籍の中で、器用にボールを上げてアプローチをするゴルファーが居ました。同伴者が鍋銀次郎さんに「素晴らしい捌き方ですね」と話をふったところ、中部銀次郎さんは「でも、ボールはカップに寄ってないよ」と応えるという文節があります。
難しいことをしてもボールが寄らなければ意味がない。見た目はカッコイイ、ロブショットでもボールが寄らなければ意味がない。目的はカップに寄せることであって、難しいショット技術を披露することが目的ではないし、カッコ良く見せるのが目的ではないということですね。
グリーン周りのアプローチはどうしてもウェッジを使おうという気持ちになってしまいます。必ずウェッジを使わなければいけないというルールはありません。そして、寄せるためにウェッジを使わない方が良いという場合もあります。
ボールとカップの位置を考える
たとえばボールがグリーンを少しだけこぼれてしまって、薄いラフに置かれている場合。そのボールの位置からカップまでの距離が近い場合は、無理してウェッジを使う必要性はありません。ボールの位置からカップまでの距離が近い場合は、けっこう難しいアプローチであると感じることが多いです。
ウェッジを使わなくてもボールを転がして寄せることが出来ます。無難に転がすのが鉄則ですね。9番アイアンとかを使って転がすのも良いと思います。中部銀次郎さんは距離のあるアプローチは5番アイアンを使っていたと言います。アプローチで5番アイアンが使えるようになるのは逆に難しそうな感じがしますけどね。
グリーン周りからパターで寄せることをテキサスウェッジと言います。アメリカのテキサス州は気候が乾燥しており、芝生も枯れてしまっていることが多かったからなのか、グリーン手前までボールを運んできて、転がして寄せるというのが基本だったようですね。グリーン外からでもパターで転がして寄せられたとのことです。ちなみに、広めたのはベン・ホーガンです。
本当の目的を見出すことが出来れば、見た目も、難しい技術も必要がないということですね。そこに気付かないのは、そのゴルファー自身の問題であり、それは心の問題であろうということですね。
最善の方法で寄せて確実にスコアメイクしていきたいですね。
日々、精進
がんばります