おかしな満足感 | ゴルフ やる気が無い?
男子ゴルフ開幕戦 東建ホームメイト・カップが始まりましたね。
既に3日目が終わりました。
中継を見ていましたが、各選手頑張っていますね。
本当に頑張っています。
頑張っているのだけど、何のために頑張っているのか? 誰のために頑張っているのか? 本当に勝ちたいと思っているのか? そういった疑問が浮かんできたというか・・・選手がラウンドをしている姿からは見えてきませんでした。
ゴルフというスポーツだけではなく、仕事でも一生懸命に取り組んでいる人や、何か目的があって活動している人は、取り組んでいる姿勢からエネルギーを感じることがあります。
ゴルフはスポーツであり、スポーツは勝負です。勝者と敗者が決められます。敗退するよりは勝った方が良いにきまっています。ですが、各選手は既に負けているような雰囲気が漂っています。
なんというのでしょうか、言葉で言い表すのが難しいのですが、やらされている感 があるように思います。勝てないかもしれないけど、勝てなくても良いけど、とりあえず試合に出ておこうかな・・・そんな雰囲気が漂っています。
プロゴルファーになろうと思って、一生懸命に努力をしてゴルフ技術を磨いて、やっとプロゴルファーになった・・・それで一安心しているような雰囲気がします。
それは、良い学校を卒業して、良い会社に就職して、一安心をしているような人達と同じなのでは? 定時が来たらとりあえずタイムカードを押して家路に向かうという・・・そんなワークスタイル。良い会社に入ったのであれば、良い仕事をして社会貢献をして、働いて、稼いで、家族を養って、税金を支払って、そして現状維持をするのではなくさらなる高みを目指して自分を磨いていくということをしなければいけないはずです。
野球の世界でも同じ様なことがあるようですね。一生懸命に努力をして、トレーニングをしてやっとプロ野球選手になって憧れの球団に入ったら、それで満足をしてしまう選手も居るとのこと。そういった選手はいつまでもベンチに座り続けることになるのだろうと思います。高みを目指す選手は、プロ野球選手になったことがスタート地点だと認識をしてさらに自分を磨いていきます。
野球は、まだ良いですよね。何が良いというか、監督という見張り役が居て、だらけている選手を叱咤して、重いお尻を叩き、無理やりにでも選手たちを動かすことが出来ます。そこで気付いて動き出す選手も居るはずです。監督というストッパーというか監視役の役割はとても重要です。
ですが、プロゴルファーに監督は居るのでしょうか? プロゴルファーに厳しいことをいう人、プロゴルファーのことを考えた発言をする人、叱咤できるような人が居るのでしょうか? スイングを改善したり、トレーニングをするためのコーチは居るはずです。プロゴルファーは自分で自分をコントロールできなければ、高みを目指すことが難しいのでは? 何年間もモチベーションを維持することなんて不可能です。
試合中でも良いスイングをしようとはていますし、良いショットをしようとしていますし、綺麗なスイングをしようとしています。そして、ミスを抑えようと努力をしています。ですが、それだけのような感じがしてしまいます。それだけで勝てるのでしょうか? 本当に勝ちたいという気持ちがあるのでしょうか?別に試合で勝てなくてもスポンサー契約もあるし、CMにも出てるし、それなりの収益があるから、それで良いもーんと思っているのでしょうか?
なんか、そういう雰囲気が漂ってくるんですよね。
マムシと呼ばれていた杉原 輝雄さんは勝つための執着心は相当強かったのだと思います。グリーン上では相手の足にぶつけてやろうと思ってパッティングをしたりしていたそうです。相手の足にボールをぶつければ、相手はペナルティが課せられますから、そういったことも平気でやってしまうほど勝つことには執着していたようです。
今の時代に、グリーン上でわざと相手の足を目掛けてパッティングしたら怒られるどころか大変な問題になりそうな気がしますが。そういったことを、そのまま真似しろというわけではなく、どんな手段を使ってでも勝ちたいという気持ちを忘れない、強い気持ち、執着心、精神力を養って欲しいということです。
勝てないけど、勝つことにあまり執着してないけど、綺麗なスイングでミスが少ない選手 というのが最近のテレビに映し出される日本のプロゴルファーという感じがします。
杉原 輝雄さんは勝つことに執着をして、スイングは左腕が曲がった独特のスタイルでした。そして、杉原 輝雄さんは勝つことに意義があると信じていたのだと思います。勝てば賞金が貰える、自分の収入になる、家族を養える・・・そういった考えもあったのだろうと思います。
勝てない綺麗なスイング、勝てる我流のスイング・・・どちらが良いのだろう?
スイングの良し悪しの話になってしまいましたが、スイングが問題ではなくて、本気で勝とうと思って試合に出ているのかというところが一番の焦点。
俺は絶対に勝つ! 勝つことに意義がある! だから絶対に勝つんだ!という闘争心というか、やる気というか、積極性などが全く見えてこないのです。
韓国からわざわざ日本に来て、日本のツアーに参戦をしている韓国選手の方がハングリーな感じがしてしまいます。というより、明らかに強烈なバイタリティーを感じます。仲間が居るわけでもないし、友人が居るわけでもない、言葉が通じない国へ行って、ゴルフの試合に出ようとしているのですから、並大抵の努力と根性では出来ません。今は兵役でツアーから遠のいてしまっているけど、許仁會(ホ・インヘ)Hou In-hoi の ゴルフは豪快で見ていて楽しかったですね。こいつおもしろいなー! と 久しぶりに感じた選手でした。
許仁會(ホ・インヘ)Hou In-hoi が 面白いゴルフするというのは当たり前ですよね。真剣にゴルフをしているし、勝とうと思ってゴルフをしているし、自分が持っている能力を全部発揮しようとしていますからね。真剣に取り組んでいるからこそ、劇的なことが起きるし、ドラマティックなゴルフになるのだろうし、それを見ている側も体温が上がってきます。
あとは、裵 相文(ベ・サンムン)も頑張っていましたね。海外のツアーでも頑張っています。兵役問題が取り沙汰されていましたが、堅調のゴルフをしていました。
韓国からカタコトの日本語で日本のツアーに参戦をしてくる韓国選手のように、日本のプロゴルファーは日本ではない外国のツアーに参戦をしようという意気込みもあまり感じられない。英語が話せない民族だから、それだけで不利な条件がひとつ増えてしまう。
だけど、石川遼選手は海外のツアーに参戦しています。最近は不調のようですが。そして、松山英樹選手も日本から海外のツアーに参戦をしています。英語の勉強をしているのかどうかは判りませんが、日本語が通じない英語圏の世界へ飛び込んで行きました。もちろん通訳の人が付いているのだろうとは思いますが。そして、当初はスロープレーだとか、グリーンに穴を空けただとか、些細なことで揚げ足を取られるようなことがありました。ですが、言葉が通じなくても松山英樹選手の戦歴、能力が認められつつあります。世界的に有名なゴルファーからも、ヒデキマツヤマはホンモノかもしれない と言われています。
何かが不足している気がする。
日本のゴルフには何かが足らない・・・
この先、男子ツアーはどうなるのでしょうか?